【善の研究】
西田幾多郎の出世作にして西田哲学の原点です。また、西田の処女作でもあります。日本国内はもとより、海外でも広く翻訳、出版され続けています。
西田幾多郎が京都帝国大学助教授に就任した翌年の明治44年、40歳の時に出版されました。西田が第四高等学校で教鞭をとっていたころの講義ノート、それまでに出版された論文などを元に編集したものといわれています。出版直後からその内容については雑誌等において評価されていましたが、爆発的に読まれるようになったのは大正10年以降のことです。当時高等学校生の必読の書であった倉田百三『愛と認識との出発』の中で『善の研究』のことが紹介されたことが大きな要因といわれています。
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